[140](投稿)女川町議会 原発再稼働に賛同

夏 お寺
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女川原発再稼働に町議会が同意 地元議会の同意は初めて

朝日新聞社 デジタル 2020/08/19 22:44

以下は、朝日新聞社のデジタル版からの引用です。

 宮城県女川町議会の原発対策特別委員会は19日、東北電力女川原発の再稼働に賛成する陳情4件を採択し、反対する請願2件を不採択にした。特別委は議長以外の全議員11人で構成されているため、町議会は事実上、再稼働に同意する意思を表明した。

 女川2号機の再稼働には立地する女川町、石巻市宮城県の同意が必要で、議会が意思表示をしたのは初めて。同意するか判断する須田善明町長は報道陣に「歴史的経過や原発と共生してきた町の歩みが反映されていると思う。県が結論をどの段階で出すのか、それに応じて我々もやっていく」との考えを示した。

 特別委では、市民団体が出した請願と商工会などが出した陳情の計6件が、委員長を除く10人によって順次採決された。再稼働に反対する請願2件は賛成議員が3人のみで不採択になり、再稼働に賛成する陳情4件は賛成が7人を占めて採択された。

 採決を前にした討論では、再稼働賛成側の議員からは「町の産業や雇用の維持につながる」と地域経済への効果を期待する意見が目立った。一方で反対側からは、避難計画の実効性や原発の安全性が不十分だとの声があがった。

※※※
 ここのところ、新型コロナ禍の最中(さなか)に、北海道の寿都(すっつ)町で「核のごみ」問題が持ち上がり、まだ同時に「女川原発原発再稼働問題」が浮上してきました。

 ①原発が再稼働しなくても、電力は十分足りています。
 ②足りているどころか、天然ガス等による電力供給で、電力会社同士の競争が激しくなっています。
 ③原発の「核のごみ」問題が、残されたままです。
 ④東日本大震災で、女川原発も稼働できなくなるほど女川原発も、あわや福島原発事故同様の地震 と津波による「メルトダウンによる大惨事」を引き起こしていた可能性ありました。
 ⑤メルトダウンを食い止めるために、福島原発同様に、水を原子炉に注入し、汚染水をたらふくタンクにのこしていくというはめに陥っていたかもしれないのです。そして、これからもその危険性を抱えて、多数の住民が、住み慣れた土地から離散していくしかない運命も待ち受けています。
 ⑥農林水産業等にも、多大の被害をもたらすことは、福島原発事故が先例を作って証明しています。

上記のことを考えれば、危険な原発による電力を生産するに値する「根拠」は皆無ではないでしょうか?

 東北の大震災の時に、女川原発で働いていた知人がいます。
 津波に押し流されそうになりながら、どうにか金属の柱や金属のネットに掴(つか)まり、同僚とやっとの思いで延命したという話を聞きました。夜間は冷える3月11日のことです。火を焚けたのが体を冷やさずにすみ幸いでした。
 翌日、海は多くの死体で「埋まるほど」だったと言っていました。そこにボートが浮かんでいて、運転したこともない自分がほかの同僚に「一緒に乗らないか?」と声をかけてたが、はじめは皆躊躇(ちゅうちょ)したそうです。「じゃ、俺はボートに乗るぞ」というと、やっと同僚たちもそのボートに乗る気になったそうです。
 そのボートに乗って女川原発からから海に出ると埋め尽くす死体をかき分けなければ前に進めない状態だったそうです。やっと陸地についても、がれきの山で、交通手段はなく、歩いて遠くの家まで帰ることにしたそうです。歩いていると、途中で、地べたに座り込んだおばあさんが、「役所にはどう行けばいいか?」と尋ねたそうです。街は瓦解し破壊されていて、役場のあるところが分からなくなったのでしょう。知人は、若くてしかも土地勘があり、役所に行く道を教えてあげたそうです。
 やっとの思いで家に帰る着くと、父母が、自分が生きて帰ってきたことに驚くとともに滂沱(ぼうだ)の涙を流して無事を喜んでくれたそうです。しかし、海に浮かんでいた多くの死体のことは今も忘れられないと言います。
 こんなことが、震災と津波だけでなく、福島の原発の事故同様に女川原発でも同様の事故が生じていたとしたら、どこまで核の大惨事は広がったことでしょうか?女川原発だけではありません。すでに稼働している原発もあります。これから最終審査を受けて稼働する構えを見せている原発もあります。老朽化しているのに、これから先も稼働して、「福島原発事故」の再現をもたらす可能性はかなり大きいと思われます。日本は、地震津波、火山、台風などの災害に満ち満ちている国です。原発が破壊される要因に事欠きません。メルトダウンし、汚染水も残っている福島原発の現状で、また、コロナ禍のなかで、そして、他国からプルトニュウムが過剰になることに反対されているなかで、原発の稼働再開などを発想する政府・経産省・電力会社の「悪だくみ」を許してよいのでしょうか?
 読者の皆様は、女川原発等の原発の再稼働についてどのようにお考えになりますでしょうか?

◆◆◆ 大地震原発事故を引き起こし核のゴミはまだ残ってる

セイフ・ケイサンンショウ・トウデンノシッサク 作 

  批評禍 角野塵飛散(かくのごみひさん)


管理人より
 26日、労働組合の連合は立憲民主党と国民民主党が合流する新党を支援する方針を決定しました。
 しかし、新党の綱領案に「原発ゼロ社会を一日も早く実現」という表現が入っていることに電力総連が反発し、産業別労働組合の組織内議員が全員合流に参加するかどうか保留状態になっています。
 新党がはたして労働者の生活をまもるためにたたかう党になるのか疑問があるところですが、福島第一原発事故はまだ収束せず原発の危険性はわかっていながら、「原発ゼロ」に賛同できない労働組合があり連合指導部も説得できないとは情けないのではないしょうか。
 電力会社の労働組合に加入しているみなさんにうったえます。単に会社の利益をまもることが労働組合員の利益になる、という考え方に基づいて組合運動を進めると労働者の生活はまもれないと思います。
 戦前は日本の労働組合は会社・国家に奉仕する労働組合産業報国会に改編され、労働者を戦争に動員するために協力しました。75年後いまの日本は『敵基地攻撃能力を保有する国』へと変えられようとしています。こういうときこそ労働者が組合員として原発反対、軍事力の強化反対の声をあげていかなければなりません。
 連合を全体的に強くしていくことが歴史から問われています。