コロナ感染、自宅死亡は84人 1~6月、容体急変
08/09 21:27 更新
自宅で亡くなった人の年代別内訳
新型コロナウイルスに感染したと国に報告があり、自宅で亡くなったのは、今年1~6月の半年間に全国で84人に上ることが9日、厚生労働省の集計で分かった。報告から数日しかたっていないケースが目立ち、容体が急変したとみられる。感染「第5波」で病床が逼迫する中、政府は入院対象を重症者や中等症で重症化リスクがある人らに限定する方針に転換。今後も自宅療養中の死亡増加が懸念され、異変を察知し、医療につなぐ態勢づくりが課題だ。
全国の自宅療養者は4日時点で4万5千人を超え、1週間で約2万6千人増えた。感染力が強いインド由来のデルタ株の影響により、増加ペースは急拡大している。▼ 厚労省は医療機関や保健所が入力した感染者情報を国や自治体が共有するシステムを使い、1~6月の報告分を調べた。▼ 死亡場所が「自宅」だったのは84人。年代別内訳は80代以上(36人)、70代(24人)、60代(11人)が全体の8割以上を占めた。50代は7人、40代1人、30代3人、20代1人、不詳1人だった。▼ 報告から死亡までの日数は「1~9日」が36人で最も多く、「10~19日」は11人、「20日以上」は4人で、最長は30日だった。この他に報告と死亡が同じ日か、報告時点で既に亡くなっていた人が計9人、死亡日不明が24人だった。▼ 亡くなった人の当初の症状は不明だが、軽症で入院が必要ないとされたり、感染者が増えて病床が埋まり、入院調整中だったりしたとみられる。▼ 政府は今月2日、感染が急拡大している地域での入院対象を「重症者や重症化リスクがある人」に限定し、それ以外は自宅療養を基本とする方針を打ち出した。だが与野党からの反発を受け、わずか3日後に「中等症でもリスクの高い人は入院対象」と説明を修正。入院制限は「あくまで自治体による選択肢の一つ」とした。▼ 軽症でも自宅で容体が急変し、死亡する事例が起きているため、政府は療養中の健康観察を強化。患者の血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターの配布や、往診する医師の診療報酬を手厚くするほか、医療機関に空きベッドを確保しておくなどの対策を進めている。
※※※ 上杉真剣のコメント:
新型コロナで自宅で亡くなる人が1月から6月までの統計では84人となることが8月9日に分かりました。新型コロナに罹患したと国に報告があってから数日しかたっていないことも目立ち、容体が急変したとみられています。◆年代でも50代以下の自宅死が増えていることも分かります。また亡くなった人の当初の症状は不明ですが、軽症で入院が必要ないとされたり、感染者が増えて病床が埋まり、入院調整中だったりしたとみられています。◆医療の逼迫が叫ばれている中、政府は自宅療養を強いる方策を打ち出し、反論が多く、表向きには「自宅療養の掛け声」はしなくなりましたが、代替策を積極的には打ち出せていません。「政府は療養中の健康観察を強化。患者の血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターの配布や、往診する医師の診療報酬を手厚くするほか、医療機関に空きベッドを確保しておくなどの対策を進めている」とされてはいますが、ほとんどの専門家は医療従事者の監視下の元での観察によって病状の急変に対処することが必要だと発言しています。◆急に低酸素血症になり、頭が働かないと自分では自分の酸素不足を自覚せず、むしろ低酸素血症で「幸福感」を覚えることもあると言われていて、酸素濃度を自分で図ろうとしないことも起こりうるのです。これでは酸素濃度を測定する「パルスオキシメーター」は「無用の産物」となってしまいます。このようなことにならないためには、医療従事者の監視下にあり、絶えず回診される状態にあってしかるべきです。◆大急ぎで大きな医療施設を作り、今後の罹患者の増多に向けての対策を打ち出すべきです。パンデミックにたいする対策ができない政権では、死者は増えますが社会は回らなくなっていくばかりだと思います。◆政府の「無策」「愚策」を許してはなりません。皆様はどのようにお考えになられますでしょうか?
編集部より
上杉真剣さんから投稿されたこの記事は、8月9日の報道を受けて書かれたものです。24日の今日になっても医療体制づくりは滞って、自宅療養を余儀なくされている方は増加しています。
8月24日の朝日新聞によれば、18日時点で療養者のうち入院できた人の割合は8・9パーセントです。