[742]香港立法会、親中派一色に

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香港議会選挙、親中派が99パーセント

 「愛国者による香港統治」と聞くだけでデモにたいする香港警察の弾圧が思い出されます。そしてジョージ・オーウェル『1984年』の世界を連想します。
「戦争は平和なり 自由は隷従なり 無知は力なり」
「自由とは二足す二は四と言える自由である。その自由が認められるならば、他の自由はすべて後からついてくる。」(『1984年』)
 スターリン主義から転向した習近平の「共産党」は、官僚専制という統治形態を強化し国家資本主義へと転態しました。今日の中国はスターリン主義国家建設の破産のうえにそびえ立つ資本主義の国家、すなわち「共同性の幻想的形態」にほかならず「社会主義」とは縁もゆかりもないのです。
 私は香港の労働者学生による逃亡犯条例反対闘争や国家安全維持法反対闘争に熱い思いで注目し支援していましたが、今日の香港は少なくとも表面上は中国による暴力的弾圧によって「平定」されてしまいました。
 
 19日 に香港立法会の選挙が行われ、全90議席のうち親中派が89議席を占めました。
 投票率30.2%(前回58%)。日経新聞によれば香港の会社員の張さん(25)は「偽物の選挙なので投票には行かない。当局はほとんどの民主派を収監し、応援したい候補はいない」と語りました。90議席のうち「一般市民」が選べるのは20議席であとは親中派 の委員や業界の互選できまります。しかしながら政府が「愛国者」と認めないかぎり立候補できません。
 いまなお多くの人が獄中にいます。弾圧下、雌伏している香港のたたかう労働者学生は中国の労働者階級とともにやがて再起する日が来ます。日本の労働者も支援しつづけます。