[1114](投稿)学術会議

 日本学術会議は2022年12月21日総会を開き、第三者委員会の設置などを 盛り込んだ組織見直しの政府方針について再考を求める決定をしました。
 政府方針(12月6日内閣府発表、日本学術会議の在り方についての方針)では、会員以外の第三者による会員推薦が記されており、総会では、第三者委員会の人選や位置付けなどが 明示されないことへの批判が相次いだそうです
 私も思うのですが、第三者と何であり、また、その第三者を誰がどうやって決めるのだろうか?
 中立を装ったところの結局は政府の意向にそった人を会員に選び、学術会議を政府の統制下に置こうとしているのではないだろうか。,
 プログ[200][203]に記述されています。2020年9月、学術会議の推薦で選ばれた新会員105人のうち6人を菅政府は任命しませんでした。その具体的理由は明らかにされず、「総合的俯瞰的に活動を求める観点から判断した」と発表しました。6人は、2015年9月に制定された安保法制(安全保障関連法)などに反対しており、そのため任命されなかったと考えられます。
 学術会議は、1949年、科学技術面で政府に政策提言する機関として発足しました。科学者の過去の大戦協力に対する反省から、独立性を保っていました。1950年、1967年には軍事研究しないことを宣言しています。
 ロシアのウクライナ侵略を奇貨として、岸田政府は軍事大国化の道を突進しています。それにふさわしく、科学技術立国の飛躍をかけて戦争協力体制をつくろうとしているのではないだろうか。
 かつて、「大学は国家権力の末端機構」と主張する人がいました。それに対する批判もありましたが、今、実際その主張が妥当するような現実がつくられていく事を危惧します。
          牧村 文土