[1330]マイナ保険証に思う

 政府は来年秋以降、マイナンバーカードの「マイナ保険証」を持たない人に「資格確認書」を申請なしでも交付し、有効期間を最長5年に延長することとしました。

 そうするならマイナ保険証を廃止にすればいいのにと思います。マイナンバーカードは任意だというなら当然のことと思いますが、政府は何故こだわっているのかという疑問が湧きます。

 政府は便利になるからと言っていますが、そういうレベルで議論すれば不便になるという意見もあり、結局本人の意志で決めれば良いということになります。しかし、マイナ保険証は事実上の強制です。

 これは国民総背番号制の健康保険証版で、本質的には国家がその構成員を管理しなければならなくなったからです。進行する社会的危機の犠牲転嫁に反対する運動をふくめて個人の生活の営みを国家権力が一元管理することが本質的目的です。

 末期的資本主義が危機を乗りきるために行きついた新自由主義。弱肉強食が当たり前となった現代世界。その社会の権力者が階級的支配の網の目を電子脳を手段として被支配者階級の生活の中に張り巡らせて日常生活に踏み込んでくる時代になりました。カードがあれば便利ですよと、丁寧に説明しながら。実際、便利にはなります。そこが落とし穴。注意が必要です。