[1339]ウクライナで賄賂による徴兵逃れ、大統領、全州で徴兵責任者を解任

 ウクライナ全州で徴兵逃れを手配した汚職が摘発され責任者が解任されたというニュースが飛びこんできました。私は驚きました。賄賂を使った徴兵逃れが全州で日常的にやられていたということです。

 この間の報道はウクライナ国民が愛国心に燃え、うって一丸となってロシアと戦っているというトーンが強かったので私は驚くとともに、やっぱりそうだろうなとも思いました。戦争が東西帝国主義国家の抗争の白熱点だということは明らかだからです。誰のために戦場に送られるのか国民は日々の生活で実感しているのだと思います。

 

日経新聞は次のように伝えています。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、徴兵の責任者である軍事委員会のトップをすべての州で解任することを決めたと明らかにした。徴兵逃れの手配など軍関連の汚職が問題となっており、国民や西側諸国からの支持に影響を及ぼしかねないとみて対策に踏み切った。

 

 ウクライナ汚職は官僚組織で体質化しておりEU諸国から批判されていましたが、対ロシア戦争の担い手にいわば「厭戦汚職」が蔓延していては、欧米諸国はカネと武器を与えても戦力は強化されるどころか無駄な投資になると思うでしょう。ゼレンスキー政権への西側からの武器支援が遅れていることはすでに報じられていますが、軍民の徴兵汚職で支援にブレーキがかかるでしょう。

 賄賂による徴兵逃れの全国的広がりは国民がやる気を失っているということを物語っています。庶民の厭戦行為はゼレンスキー政権の戦争政策にたいする批判としての意味をもっています。

 私はウクライナ厭戦意識を反戦意識に転化しロシアの反戦運動と合流することが戦争継続を阻止する唯一の力だと思います。