[1531]1年前の記事 その2(2023年2月20日)

 1年前の記事でも書きましたが、今なおメディアは世論操作に一役かっていると思います。昨日のNHKクローズアップ現代で長期化するウクライナ戦争の中でウクライナの国内に厭戦の機運が広がっていることを伝えました。

 それを伝えるリアルな映像を見て、私はむしろ唐突な感じをうけました。ウクライナ軍の戦果や国民の士気の高さを報じてきた日本のメディアのプロパガンダの内容が変わってきたからです。

 つまり「正義のウクライナ頑張れ」というものからもうやめたほうがいいというトーンに変わってきたのです。アメリカのウクライナ援助の打ち切りの動きに合わせている感じがするのです。

 ともかく1年前の記事を振り返ります。

 

2023/02/20

[1166]ラジオの北朝鮮報道 - ◼新型コロナ危機のなかで

 私は最近ラジオをよく聞きます。ラジオはテレビに比べて静かでいいです。仕事をしながら、聞き流すように聞くことができます。

 昨日朝7時のニュースで、北朝鮮大陸間弾道ミサイルの発射実験を行ったというアナウンスが流れました。国際社会全体に対する挑発をエスカレートさせる暴挙であり厳しく抗議を行ったと岸田首相が述べたとのこと。ラジオはその事実を淡々と伝えました。いかに北朝鮮が好戦的で危険かということが伝わってきます。

 なぜかラジオで聞くとプロパガンダ効果が高いです。声だけ聞くと、北朝鮮のミサイル発射という事実がニュース原稿を書いたNHK歴史観で意味づけられた物語として流されているな、ということが静かに感覚できます。奇妙です。どうひいき目に聞いても不偏不党の客観的報道ではありません。

 米国は北朝鮮•中国全体を包むミサイル網をつくり日韓が支えています。核兵器は質量ともに北朝鮮とは比較にならないほどのものを保有しています。しかしメディアは北朝鮮しか非難しません。この理不尽を述べると北朝鮮の味方をするのかという非難を浴びます。

 二者択一の論理が日本だけではなく、世界にまん延しています。

 ロシアの侵略にたいして米国の支援をうけたゼレンスキーが事実上NATOの一員として戦争していることを批判するとロシアの味方かと非難されます。私は東西新冷戦の中でつづく戦争に反対しているのです。

 メディアはときの支配権力のプロパガンダの手段として利用されます。国のかたちが変わった何百年か後に私たちの子孫がこんにちのラジオ放送の録音を聞けば、当時のメディアは政府の広報を担い人々は政府の喧伝に流されていたんだなと言うでしょう。

 社会的出来事を伝えるメディアのフィルターの向うに戦争への傾動を見抜きつかみとらなければなりません。