[1371]ロシアと北朝鮮が急接近

 ロシアと北朝鮮が急接近しています。

 13日、ロシアのアムール州でロシアのプーチン北朝鮮金正恩の会談が行われました。ロシアは北朝鮮にロケット技術や宇宙衛星本体のカメラや通信技術、部品などの技術供与をおこない、北朝鮮はロシアにウクライナ戦争で不足する兵器を供与することを合意したでしょう。

 これを巡って日米韓の国家安全保障会議担当の高官は電話協議し、ロシア•韓国間の軍事協力に「深刻な懸念」を確認したそうです。

 ウクライナに資金と武器の援助を行い戦争の長期化に手を貸してきた米•日•韓が北朝鮮のロシアへの武器供与を非難する資格はないと思います。しかしメディアは正義は日米韓にありロシアと北朝鮮は悪という価値判断に立って出来事を伝えています。日本国家と対立する国を「敵国」として悪しざまに非難する報道が日常的に行われ、多くの日本の民衆はナショナリズムを「自然」に自分ごととして受け入れているかのようです。周りの多くの人が反ロシア、反北朝鮮の感情をもっていると感じれば同じ気持になった方が落ちつくのかもしれません。「国の利益」を基準として価値判断された報道の「事実」を自分で見直し批判する目は曇らされ相手を白い目で見ることに慣れていきます。

 原発事故汚染水をALPSで濾過したトリチウム水の海洋放出問題にしても、きな臭いナショナリズムが立ち上がっています。放出前に不買をはじめていた中国が、汚染水放出後に水産物禁輸という対応をしたことに、日本政府は非科学的というレッテルを貼って日本の労働者漁民に反発することを促しています。IAEAの「権威」にすがる日本政府、東電はお世辞にも科学的判断をしているとは言い難いのですが。

 世界は戦争の時代に入ってしまいました。

 北朝鮮のロシアへの兵器供与にも米日韓のウクライナへの武器財政支援にも反対しなければなりません。多くの兵士、両国国民の犠牲を黙って見過ごすことはできません。