[178](投稿)神恵内商工会、泊原発の隣接地だから協力?

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神恵内 核ごみ審議 
(2020・9・16) 北海道新聞より引用

【神恵内」15日に開会した後志管内神恵内村の定例村議会(定数8)は、村商工会(上田道博会長)が提出した高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査について村の応募検討を求める請願を総務経済委員会(定数8)に付託した。16日の審議で採択の可否を決める。17日までの会期中に採択されれば採択される見通しだが、一部の村議からは村民の意見を広く聴くために、継続審議も含めて慎重な取り扱いを求める声も出ている。
 請願は「原子力発電の隣接自治体として原子力との共存共栄の精神を持つ神恵内村が、文献調査に虚応力することは当然」とし、村に応募の検討を求めている。
 伊藤公尚議長は「寿都の問題がある中で、請願を持ってきたということは、たいへん重く受け止めている。私としてはこれを本会議にかけたいと考えている」と述べた。
 一方、複数の村議が、「議会としての結論を出す前に住民説明会などを開くべきだ」などと話し、17日までの会期中に採択せずに継続審議とし、村民からから幅広く意見を聴く案も浮上している。
 議会休憩中に取材に応じた高橋昌幸村長は賛否の言及を避けたうえで「その(議会の)判断を待って、しかるべき時が来たら判断しなければならない」と述べた。村は請願が採択された後、応募の検討を始めるとみられる。(犬養裕一、久慈陽太郎)

※※※ 石川木鐸(ぼくたく): コメント

 神恵内の商工会が「高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査について村の応募検討を求める請願を総務経済委員会(定数8)に付託し」ました。町民の一部からは村民の意見を幅広く聞くことも求めています。商工会の請願は「原子力発電の隣接自治体として原子力との共存共栄の精神を持つ神恵内村が、文献調査に協力することは当然」とする内容で、もちろん、村議会議長はこれを「重く受け止め…本議会にかける」と明言しています。当然、相当早くから、商工会と村議会は、水面下で打ち合わせをして、これに臨んでいると推測されます。
 村民の意見を聴くかどうか?は、水面下で村民の意向を調査してから決めるでしょうね。寿都町の有様を見て、「手本」として、あるいは「反面教師」として、うまく「文献調査」から、最終処分場までの工程で出る給付金と小さな会社でも請負仕事ができることは、拝金主義の商工会にとって、「救いの神」で、神が恵んでくれた内懐の深さと崇め奉りたいと思っていると思います。なにしろ村名が「神恵内」村ですからね。
 しかし、原発事故も危険で、地層調査でかなりもめた泊原発。無理やり稼働許可を出した政府は、まだ、先を読んで、もっと、違うところも手を挙げないかと様子を見るでしょうね。金に困っている所はいくらでもあると思えば、高レベル放射性廃棄物=核のごみを埋葬するために、「地層」が悪いところは選ばないでしょうから。
 また、六ケ所村で、高レベル放射性廃棄物をガラス固化体にして金属の筒に入れ密閉し、「粘土」で周りを固める「核の廃棄物の棺」を作る施設は故障し、現在も稼働はできていません。しかし、高レベル放射性廃棄物は日に日に増えています。

 この状況で、村や町に高レベル放射性廃棄物を受け入れるのは、準備が整っていない状況なので、今すぐではないにしても、危険極まりないことだけは永続的です。

 金に目がくらんでいては何も見えません。原発とはどういうものか? 高レベル放射性廃棄物とはどのようなものかとか?を学んでからでも、廃棄物受け入れの可否を考えるというのが、最も肝要ではないでしょうか?
 生命の危険を、住まいが放射のまみれになるのは、福島原発事故が教えてくれた、痛い、痛い教訓としなければならないのではないでしょうか?
原発立地地域の近く住んでいるならにいるなら、なおのことだと思いませんか?

◆◆◆ 
 参考までに、フィンランド原発廃棄物廃棄処分の計画と始まった工事の記事を読んでみてください。
どれがベストだと思いますか?10万年もつのかどうかも試みているということですが、
誰が10万年後の事態・状況を見届けるのでしょうか?

注:
 フィンランドの「核のごみ」処分場「オンカロ」は島で、岩盤は20億年も保っていると言われています。
 しかし、これからこの岩盤が壊れない保証はありません。広大な宇宙のごくごく小さな地球の一部分に住んでいるわれわれは、未知のことばかりではないでしょうか?
 地球の表面のわずか下は高熱のどろどろしたマグマで、地表はリンゴの薄皮のようなものです。
マグマの一部分が噴出すのが火山です。その火山や、マグマの上を漂う大陸はいまも少しずつ流され、移動しています。
 「一寸先は闇」です。福島原発事故を今一度しっかりと見つめなおし、知識を持ち、考えを深くし、読者の方々、労働者、学生諸君のみんなで「原発稼働・再稼働・核のごみ廃棄反対運動」を進めませんか!!

(核のごみを10万年保管するフィンランドの洞窟に潜って見たものは…
 毎日新聞2019年10月30日 19時33分(最終更新 10月30日 20時29分)

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 原発を稼働すると生じる高レベル放射性廃棄物(核のごみ)をどう処分するか。日本を含めた原子力利用国が処分する場所の選定に難航するなか、フィンランドでは建設中の最終処分場「オンカロ」が2020年代初めにも稼働する。地下400メートル超に廃棄物を埋設し、10万年にわたって保管する試みだ。バルト海に浮かぶオルキルオト島にできた核のごみ捨て場に潜った。

 「10万年後」を見据えた挑戦が動き出す。地下に続く薄暗い坑道は全長約5キロ。アリの巣のように曲がりくねった道のりを乗用車で約15分、地下420メートルまで進むと、埋設予定地点に着いた。オンカロは現地語で「洞窟」を意味する。

 空気は乾燥し、むき出しの岩が目に飛び込んでくる。案内役の男性は「この国は炭鉱の歴史が長いので掘削の知見がある。この岩盤は20億年破損していない」と話した。使用済み核燃料を腐食しにくい長さ4メートルの容器(キャニスター)に封入。約4メートル間隔に造った深さ7メートルの縦穴に埋めていく。100~120年かけて最大約6500トンを貯蔵し、満杯になった時点でベントナイトと呼ばれる粘土で坑道ごと密閉。放射能が減衰する10万年後まで眠らせる。

 最終処分は、原発運営会社フォルツム社とTVO社の共同出資で設立されたポシバ社が実施主体だ。同じ敷地内にはオルキルオト原子力発電所があり、2基が運転中。3号機も運転を始める予定で、国内の神恵内村電力需要の約3割を同発電所で担うことになる。中間貯蔵施設や低中レベル放射性廃棄物の処分場も併設されており、「原発の全ての工程を島の中で完結できる」(ポシバ社)という。