[198](投稿)神恵内村も8日に調査応募表明か

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① 神恵内8日にも応募表明 核ごみ 村長、請願採択後
10/03 05:00

 【神恵内】後志管内神恵内村議会は2日、村議全8人で構成する総務経済委員会を開き、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査への応募を求める村商工会の請願を採択すべきだと決めた。高橋昌幸村長は8日にも臨時村議会を招集し、請願は本会議で正式に採択される。村長は委員会後、「議会の議決は尊重しなければいけない」と述べ、請願が本会議で採択され次第、調査に応募すると正式に表明する考えを示した。
 処分事業の主体となる原子力発電環境整備機構(NUMO)によると、最終処分場選定に向けた調査受け入れを求める住民の請願を地方議会で正式に採択すれば全国初となる。
 委員会は高橋村長が同席し、非公開で行われた。経済産業省資源エネルギー庁とNUMOから調査受け入れ後の地域振興や住民への情報提供について説明を受けた後、本間俊介委員長が賛成の挙手を求め、5人が賛成し、2人は挙手しなかった。

 高橋村長は終了後、調査への応募について「決断すべき時は決断しなければいけない。重い決断だ」と述べた。国などが9月下旬に5回開いた説明会で応募への住民理解は深まったとの認識も示し、住民投票は否定した。応募の判断について自ら住民に説明する機会を設ける考えも示した。

 村議会は5日、村長に臨時村議会の招集を請求する。伊藤公尚議長は本会議について「来週中にやりたい」と述べており、村長は8日にも招集する見通しだ。

 請願は村商工会が9月8日に村議会に提出した。村が北海道電力泊原発(同管内泊村)の立地自治体(4町村)の一つであることを踏まえ、「原子力との共存共栄の精神を持つ神恵内村が文献調査に協力することは当然」と調査応募を求めている。(犬飼裕一、山田一輝)



② 採択前提、審議2時間 神恵内村議会委 反対論拡大前に決着

10/03 05:00
 【神恵内】核のごみの最終処分場選定に向けた文献調査への応募を求める地元商工会の請願の採択を決めた2日の後志管内神恵内村議会の委員会は、賛成派議員が多数を占める中、調査応募を前提に淡々と審議が進み、9月8日の受理から1カ月足らずで採択を決めた。村議会が前面に立ち、住民の請願を採択することで村の応募にお墨付きを与えるシナリオは全国で初めて。村と議会の「あうんの呼吸」(高橋昌幸村長)で反対論の広がりを許さないスピード決着となった。(①参照)

 「文献調査の段階から地域発展ビジョンについて話し合い、交付金の活用などにより地域の商工業、観光振興など各分野の支援体制を整えることでよいか」「調査中、村民の不安解消に向けて対話や情報の共有に取り組むことでよいか」

 委員会は経済産業省資源エネルギー庁担当者らとの質疑を行い、賛成派の田中正浩副議長が文献調査への応募を前提に国の取り組みを10項目にわたって確認した。

 「拙速だ」として早期採択に反対する議員から文献調査に入る前の十分な情報提供を求める声も出たが、最後は本間俊介委員長が「意見も出尽くした」と採決を切り出し、審議は約2時間で決着した。

③ 採択前提、審議2時間 神恵内村議会委 反対論拡大前に決着

10/03 05:00

 国が9月下旬に計5回行った住民説明会では賛成・容認論が相次いだが、安全性や風評被害を心配する住民も少なくない。それでも村議会が採択を急いだのは、反対論が広がる前に応募の流れをつくる狙いがあったとみられる。

 採択に反対した土門昌幸村議は委員会後、記者団に「時間をかけないのは住民意見の無視だ」と批判したが、請願を出した村商工会の会長でもある上田道博村議は「ここまできたら、あせることない」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。(内藤景太、山田一輝)


④ 核ごみ「町内過半数は賛成」 寿都町長が認識 日本記者クラブ会見

10/03 05:00
 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に関し、応募の意向を固めている後志管内寿都町の片岡春雄町長は2日、日本記者クラブ(東京)主催のオンライン記者会見で「私の肌感覚では町内の過半数以上の賛成を得られていると感じる」と述べ、応募の環境が整ったとの認識を明らかにした。住民投票などは行わず、8日に決定する考えを改めて示した。

 町主催で経済産業省も同席した9月末の住民説明会後も賛否の溝は埋まっていないが、片岡町長は「(寿都町の人口)2900人の賛否が肌感覚で分からないようなら、町長を辞めた方がいい。(賛成多数という)私の肌感覚は間違っていない」と強調。住民団体による応募反対の署名活動については「伸び悩んでいると聞いている」とした。

 同管内神恵内村でも文献調査応募への動きが出たことに関して「仲間ができて非常にうれしい。他の自治体も続いてほしい」と、市町村が相次いで調査に手を挙げることを期待。「(神恵内に)先を越されたという気持ちはないが、寿都も早く応募して地層の状況を知りたい」と決断を急ぐ考えを示した。


⑤ 核ごみ 前のめりに賛否 「乱暴」「将来のため」 神恵内・寿都

10/03 05:00
【神恵内・寿都】から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、後志管内神恵内村寿都町がそれぞれ、来週にも文献調査への応募を表明する見通しとなり、住民から賛否の声が上がった。

 村に応募を求める神恵内村商工会の請願は報じられてからわずか3週間後の2日、村議会委員会で採択された。

 村民の40代男性は「村商工会は10年以上前から議論してきた。それをたった数回の住民説明会で終わらせるのはあまりに乱暴だ」と批判。「請願は商工会の一部だけでまとめた請願で、村民全体の意見はくみ取れていない」と進め方を疑問視した。

 応募に反対する同村の滝本正雄さん(87)は「ある議員は多くの住民が理解していると言っていたが、私には反対の声が届いている。説明会に2回参加したが逆に疑問が深まり、信用できない」と憤る。

 一方、自営業の70代男性は「スムーズすぎて筋書き通りだと感じるが、それでいい。過疎化対策が見つからない以上、拙速と言われても早く応募したほうがいい」と理解を示した。

 文献調査を巡っては、同管内寿都町も応募検討が報じられてから約2カ月となる8日の町議会全員協議会で応募の意向が表明される見通しとなった。片岡町長は2日の日本記者クラブ主催のオンライン記者会見で「(町民の)過半数以上の賛成はいただいていると肌で感じている」と発言。その後、応募に反対する町民グループ「子供たちに核のごみのない寿都を!町民の会」が町内で開いた核のごみに関する勉強会にも出席した。

 参加した農業の70代男性は「発言は町長のおごりの表れ。コロナ化禍で苦しい時に金をぶら下げる国の姿勢は間違っている」と憤(いきどお)る。

 一方、会社員の40代男性は「本音では嫌だが、人口減が続く寿都の将来のため、交付金20億は必要」と応募に賛意を示した。(山田一輝、内山岳志、久慈陽太郎)


⑥ 応募の是非 住民投票で 寿都で署名活動

 【寿都】後志管内寿都町の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場選定の文献調査応募に反対する町民グループ「子どもたちに核のごみのない寿都を!町民の会」は2日、応募の是非を問う住民投票条例の制定に向けた直接請求の署名活動を始めた。有権者の50分の1にあたる51人(9月1日現在)の署名が集まり次第、片岡春雄町長に提出する。

 地方自治法に基づく住民による直接請求。受理されれば町長は町議会に住民投票条例案を提案せねばならず、可決されると住民投票が行われる。

 片岡町長は住民投票は実施しない考えだが、同会は「町民の賛否の意見集約はできていない。応募すれば町民の生活は大きく影響する。全町民の賛否を問うべきだ」と訴えている(内山岳志)

   注:(以上は北海道新聞北海道新聞デジタルから引用しました。朝日新聞や読売新聞などにも取り上げられています。

   そのくらい大きな出来事として、全国民が注目している「事件」なのです)。



※※※ 骨川筋衛門のコメント

 神恵内村の村議会で、文献調査への応募を求める村商工会の請願を採択すべきだと決めた。8日にも本会議で正式に採択されることになりました。

 素早くやってのけないと反対運動が起こって、カネが逃げていくのを見送るはめに陥ると国からも尻をたたかれたのでしょうね。村長は、「重い決断」と言いますが、文献調査だけで20億という大金の重さを感じたという重さではないかと想像しますが。

 そして、「最大で」というところにも落とし穴があると思いませんか?

 途中で、適地ではないと政府側が思えば投げ出されるということだけは、はっきりしています。町村側には「はっきりした歯止めは、無い」ということも、はっきりしています。そして、寿都町長と同じで、神恵内村でも「住民投票」などはしないことにしています。反対の声が大きくならないうちに決めてしまいたいからです。寿都では、反対派の住民が「住民投票条例」の制定に向けて署名活動を始めています。これを知っているから、守恵内村では、速攻で決めようとしていると思います。カネに羽が生えたように飛び去って行く夢を見たと思えばよいのですが。欲張ると「鶴の恩返し」が、中止になりますよ。

 政府は、高知県東洋町の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を受け入れることに対する反対運動で、廃棄することができなくなったことを極度に恐れて、寿都町の町長にも神恵内村の村長にも、できるだけ急がせたと思います。 
 住民の命の安全よりも、「核のごみ」の処分の方を第一に考え、早く決着させる国の姿勢が鮮明に出ています。こんな考えを即座に受け入れていいのでしょうか?

 寿都町の反対派は、住民投票条例を制定する署名活動を始めました。各成人が自分の命の安全を取るのか、カネを取るのかを自ら決めなければならない大変重要課題だと思います。

 9月の終わりの神恵内村説明会の後で、参加した小学生は「村長は『子供は神恵内の宝だ』といつも言っていている。子供が嫌がる核のごみを持ってこようとするのは矛盾している」と話し「僕たちの未来に関わる。時間をかけて話し合ってほしい」といったとう記事を思い出しました。

 コロナ禍のなかで、カネで救える命もあります。カネでは救えない命もあると思います。

 子供たちの未来、自分たちの未来をどう考えるかを、こんな短期間で、拙速に決めていいものでしょうか?

 東海村放射能による3人のうち、2人の死亡しもう1日も大病を患いました。(以下のアドレスからご覧ください)。1瞬の出来事ですが、体の中を放射線が通過し、皮膚の再生、血液の再生等々ができなくなって死にいたりました。広島、長崎の原爆被害で起こったことが、原発の発電材料の放射性物質放射線の致死的な性質は、高レベル放射性廃棄物でも起こりかねないのです。
 一度、文献調査を受けたら、途中で止める確証はありますか?政府はその歯止めとなる法律を作っていますか? 

 歯止めはまだ作られていないのです。おそらく作らないと思います。無駄金を流し込もうと思うでしょうか?

寿都町の皆様、神恵内村の皆様 読者の皆様、労働者、学生、人民の皆様は、どのように思われますでしょうか?



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前にも挙げた書籍をご紹介いたします。


『朽ちていった命:被曝治療83日間の記録』 (新潮文庫)
内容:
高レベル放射性物の放射能戦による事故で3人のうち2人が亡くなられました。

1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。
核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者を救うべく、
83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった──。
「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生をやめ次第に朽ちていく体。
前例なき治療を続ける医療スタッフの苦悩。
人知及ばぬ放射線の恐ろしさを改めて問う渾身のドキュメント。



以下は「ウィキペディア」のアドレスから,事故の一端をご覧ください。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9D%91JCO%E8%87%A8%E7%95%8C%E4%BA%8B%E6%95%85


東海村JCO臨界事故 - Wikipedia
ja.wikipedia.org