[444](投稿)東京大空襲

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苦難の戦後

戦争の記憶を継承するのにこの日も忘れてはならない。一晩で10万人超が死亡した1945年3月10日の東京大空襲。1月に死去した作家の半藤一利さんにとって14歳のあの夜は「歴史探偵」の原点だ▼川で運よく船に引き上げられ九死に一生を得た後で、岸辺で次々と火だるまになる人をぼうぜんと眺めていた。それでも「私の体験など、まだ幸運な方だったのかもしれない」と生前語っている▼戦災孤児となった人、顔に大やけどを負ったり腕や足を失ったりした人。苦難の戦後を歩んだ空襲生存者が全国に多くいる。被害者団体は70年代から国の補償を求め立法措置を働きかけ、裁判も闘ってきた▼だが「戦争被害は国民が等しく受忍すべきだ」などとする国の冷たく厚い壁に阻まれる。いったん救済を認めれば、国内外から民間被害者の補償要求が次々出かねないとする国家の保身が働いた。昨年ようやく、超党派の議連が心身に障害が残った生存者に限り1人50万円を支給する法案の要綱案をまとめた▼重い人生への償いとしてはあまりに不十分だが、関係者に残された時間は短く、今国会成立に望みを託す。先週、決起集会が開かれた▼6歳時に鹿児島の空襲で左足を吹き飛ばされた女性は「虫けらのように扱われてきた人生の最後の一瞬でも、この国に生まれてよかったという気持ちを抱きたい」と訴えた。立法府の使命を果たす時だ。
(2021/3/7 北海道新聞 卓上四季より引用)

※※※ 松尾馬生のコメント

 半藤一利氏の著作は、よく読みます。曾祖父や祖父や祖母や係累から戦時中の「苦難」の話をよく聞かされたからです。史実はどうだったかを確認するためにも良い手引書として読みます。小説としては、大岡昇平氏の『 俘虜記(ふりょき)』…漫画では水木しげる氏の『総員玉砕せよ!』…を含む戦記物も読ませていただいています。

 半藤氏のこの『歴史探偵』に描かれている戦火から逃れる話も覚えています。

 ですから、独裁的日本の軍部が仕掛けた戦争で、多くの国の内外の人が死傷されたことについては、「被害者団体は70年代から国の補償を求め立法措置を働きかけ、裁判も闘ってきた。だが『戦争被害は国民が等しく受忍すべきだ』などとする国の冷たく厚い壁に阻まれる」という判決には、わたくしも同意できません!!戦争で飢餓に苦しみ亡くなられた方たちや病苦に悩まされた多くの国の内外を問わず賠償する必要があると思います。「6歳時に鹿児島の空襲で左足を吹き飛ばされた女性は『虫けらのように扱われてきた人生の最後の一瞬でも、この国に生まれてよかったという気持ちを抱きたい』と訴えた。立法府の使命を果たす時だ」と強調する「卓上四季」の筆者とともに、被害者団体「超党派の議連が心身に障害が残った生存者に限り1人50万円を支給する法案の要綱案」の主張を是とし、応援したいと思います!!菅首相や各省庁の官僚幹部が「東北新社」等に違法な肩入れすることには厳しく「弾劾」したいと思います。



 ◆◆◆ 片腕が50万円安すぎて子泣き爺もびっくりするぜ



 ◆◆◆ 飢えて死に蛭(ひる)に血吸われ結核病に苛(さいな)まれてた 



 ◆◆◆ 70万返す額には足らずとも情の50万詫び状です



     山田まきこ内閣戦時広報官 作