[730]カンボジア首相フン・センがミャンマーに何をしに行くのか?

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 7日カンボジアのフン・セン首相は、来年1月にミャンマーを訪問することをミャンマー国軍ワナマウンルウィン外相との間で合意しました。
 この間「暴力の停止」「特使の派遣」を提言するASEANの代表の訪問を拒んでいた国軍がフン・センと会うことに懸念の声が広がっています。その中でフン・センは次のように言います。「権力の座にある者と協力せずに誰と協力するのか。カンボジアは対応方法をしっている。」と国軍をミャンマーの代表として認めているのです。。
 ミャンマーではNLDのアウン・サン・スーチーさんが12月4日裁判で社会不安を煽ったとして4年の禁固刑の判決をうけました。国軍は「民主化運動」のシンボル的存在であるスーチー氏を拘束し続けようとしています。そして5日ヤンゴンで行なわれたデモに軍の車両が突込み5人が虐殺されました。すでに国軍の暴力的弾圧による犠牲は1300人をこえています。
 
中国の影

 中国は一帯一路戦略の展開を通じて東南アジアの国々に政治的経済的な影響力を拡大しています。このブログの「広がる“中国化”」によればカンボジアのフン・セン政権は情報省トップが中国メディア企業を通じて習近平に密着しています。
 フン・センのミャンマー訪問の背後には習近平の“影”がチラチラします。中国は内政不干渉を名分として国軍の暴力的圧制を容認するばかりか香港のように反対運動を壊滅することを期待しているのかもしれません。白猫でも黒猫でもいいから一帯一路の受け入れ先として「平定」されることを期待しているのです。
 フン・センは中国の「特使」のような役を担っているといっても過言ではありません。
 ミャンマーで弾圧に抗してたたかう労働者農民学生に日本の地から支援の声を!