[928](寄稿)健康寿命


ペンギンドクターより
その1

 6月も残り一週間となり、蒸し暑い日々が続いています。これから本格的な暑さを迎え熱中症の危険が増してきます。いかがお暮しでしょうか。

 COVID‐19もこのところ下げ止まって、むしろ少し増加傾向です。大学の同級生のクラス会がまだ予定ではありますが、11月初めに挙行したいとメールが入りました。正式には9月になってから葉書で出欠を確認するとのことです。さてどうなりますか。会場を予約する都合上、とりあえず早めにメールが入ったということでしょう。幹事の苦労が偲ばれます。定例では毎年2月なのですが、コロナで中止になった間に亡くなる人も出ており、年内に開催したいという気持ちの表れのようです。

 健康寿命(身のまわりのことが自分でできる)は平均で、男性72歳女性75歳ですから、私たちの今後は男女とも一人で出かけることが出来なくなる人が増えていくことになります。

 昔、新座市の民間病院で月に一度「市民講座」を開催していました。通院している患者さんやその家族の方々に病気のことを啓蒙する目的と共に、職員のレベル向上のためでもありました。聴衆は数人という場合もありましたが、検査技師にエコー検査の手技の説明をさせたり、実際に相互に被験者となって、エコーの正常画像を市民に見せたりして、継続することが大切と私が在籍していた時は続けていました。

 その一例として、老人グループとの共同開催(その時は聴衆が20人以上でした)において私が講演をしたことがあります。標題は何だったか忘れましたが、質問の受付をした時、「一人暮らしですが、どうすれば健康で長生きできるでしょうか?」という質問がありました。その時、私は次のように答えたと記憶しています。

 「規則正しい生活をすることです。朝起きたら、顔を洗うのはもちろんですが、転ばないように注意して新聞を取りに出ること。誰かの世話をすることも大事で、ペットを飼うのもいいでしょう。朝ごはんはきちんと摂ることです。バランスのとれた食事がいいけれど、あまり難しいことは考えなくてもいい、コンビニの惣菜でもいい、規則正しく生活することです。・・・・・・」。

 
 その講演をした手前というわけではないのですが、私は判で押したように規則正しい生活をしています。コロナで遠出することがないせいでもありますが、朝起きる(だいたい4時から5時の間です)とパソコンの電源を入れて、着替えたあと、医療従事者ネットワークのクイズの解答をします。ここで一気に目が覚めます。「ケアネット」「M3」「日経メディカル」の3つに回答してから、1階に降りて前夜女房が用意しておいてくれた朝食を摂るのです。「ケアネット」は○×の簡単な問題、「M3」は2問か3問で、正否はすぐわかり、詳しい解説がついています。「日経メディカル」は英単語問題が10問、医師国試、薬剤師国試、それぞれ1問ずつ、さらに回答の正否は問われませんが、詳しい解説のついた問題(過去に日経メディカルの雑誌に掲載された問題です)が1問です。

 医師国試については、今日現在1026問中正解736問で正解率71.7%、薬剤師国試では、913問中正解407問で正解率44.6%です。最近はうっかりミスがなくなり、正解率の向上が見られています。しかし、数が増えたので、急速な向上は望めません。患者さんを実際に診断治療することからは、離れたのですが、検診で時にいろいろ質問されることもあり、医療知識だけはこれからもずっと増やそうと、地道にやっています。この3つのクイズに要する時間が30分近くかかり、私の朝食の開始は5時台になります。女房は昔から朝食抜きで朝はコーヒー一杯となっています。一人での朝食時には、録画したテレビ番組を見ます。科学番組や建築・美術系番組やNHKを中心とした娯楽系番組は女房と二人で見ることが多く、朝の私の視聴番組は「旅番組」が多いですね。
つづく