[864](寄稿)日常

ペンギンドクターより
その2

 さて本日の転送するMRICの意見は、かなりレベルの低い医師の発言です。媒体の幻冬舎ゴールドラインのレベルの問題かもしれませんが、巷に飛び交っている情報とはこの程度のものなのだという意味で紹介します。(編集者註:次回掲載します。)

 「医療あれこれ」(その66)です。
 その前に、我が家の庭の樹木と花についてお話します。
 まずクリスマスローズです。この花はたくましく数カ月もの間次々と花をつけるのですが、今年は特に花つきが良く、赤い花弁も白に負けずに主張してくれました。そしてシジミバナです。この樹木は最初から元気で伸びすぎるぐらいなのですが、狭い庭ですので、女房が毎年少し刈りこんでいました。今満開です。さらに根を伸ばして少し離れたところに芽を出したので、掘り出して小さなポットに植えたところ、根がついて元気です。そこで先日那須の庭に移植してきました。育ってくれるかどうか、多分大丈夫でしょう。さらにシロヤマブキが芽を出しています。小さな庭でも春の訪れを感じられるのは、利根川を越えた田舎住まいの幸せということでしょう。

 もう一つ、わが日常を述べます。学生運動全共闘時代に、「日常性の否定」という言葉が幅を利かせたと記憶していますが、混迷の時代、例えば日本ならアジア太平洋戦争(大東亜戦争)の時代でも、一日一日をいつもと同じように大事に生きることこそが、暗い時代を生き抜く知恵だろうと当時の人々の言葉からうかがえます。ウクライナの人びとが今どのようにして日々を過ごしていらっしゃるのか、報道はあるものの私には本当のところはわかりません。

 水曜日のクリニックの外来を引退したことはすでにお話しました。水曜日は今まで約18年近く、駅からクリニックまで歩いて歩数を稼ぎ、午後は散歩しない代わりに週一回の家全体の掃除をしていました。この4月からは午前中に余裕ができたので、毎週(月)(土)にやっていた料理、夕食のメインディッシュの製作を、(水)(土)とすることにしました。9時に開く近所のスーパーに女房と買い物に行き、そこから私は別行動で遠回りして公園の散歩に向かうパターンです。午後の掃除は同様ですが、この数年、アルコール摂取を(水)(土)に限定していますので、(水)(土)は自分の作った料理で一杯ということで、ますますアルコールが旨くなります。電子レンジによる「小松菜の煮びたし」「ごぼうと人参のキンピラ」作成は週二回に増加させました。人参・牛蒡の細切りが繰返しで退屈するので、その時間はCDを流しています。私の好きな「フォーク全集」「加藤登紀子」「五輪真弓」「桂銀淑」「堀内孝雄」などなどです。
 今までやっていた(月)の料理は、メインディッシュではなく、昼食の簡単レシピを開始しました。今のところ、主食は冷凍食品のチャーハンと、一品ソーセージ入りの具だくさんの野菜スープです。冷凍食品は変更予定です。
 料理も最初は手順が悪いと結構怒られるのでストレスでしたが、最近はひとり立ちして調味料なども適当にすることができ、楽しくやれるようになりました。パターン化できると多少のヴァリエーションがむしろ楽しみになります。
 パターン化できないのが、患者さん相手の「一般外来の医療」です。それから離れることができて、寂しさもありますが、ホッとしています。

 さて、昨日は女房が「膵がんの腹膜転移」の親友を東京に見舞いに行ったので、夕食の用意はすべて私がやることになりました。メインディッシュは、中華料理の「青椒肉絲(チンジャオロースー)」にしました。さらに上記の「小松菜の煮びたし」「人参・牛蒡のキンピラ」「ソーセージなしの野菜たっぷりのスープ」としました。朝のうちに公園散歩をすませ、10時よりこの4月から町内会の班長になったので、町内会費を集金、昼食は「サトウのごはん」をチンして一食分のレトルトのカレー(美味かった)をかけて食べて昼寝。午後1時より料理開始。料理に要した時間は2時間余りでしょうか。余裕をもって午後5時半から帰宅した女房とともに和やかな夕食を摂ることができました。我ながらまずまず合格の夕食でした。
 こういう日常をくり返すことのできる幸福が早くウクライナの人びとに戻ってくることを祈ります。
つづく