[1220]フランスにつづきドイツ外相も訪中

 独仏はポストウクライナ戦争の国際的支配秩序を自国に有利に構築しようと中国との関係を築きはじめています。([1216]参照)

 フランスのマクロンが6日に訪中し習近平ウクライナ戦争の停戦に向けた仲裁を要請したばかりです。

 その後を追うように13日、ドイツのベーアボック外相が訪中し、秦剛国務委員兼外相と台湾情勢やウクライナ戦争について会談しました。14日の記者会見でベーアボック外相は台湾問題に関しては「一方的な暴力による現状変更は欧州人にとって受け入れがたいものだ」と西側の一国としての意見を述べるとともに、ロシアのウクライナ侵攻について、ロシアは「あすにも戦争を終わらせられる」と言い、中国が停戦に向けて働きかけるよう求めました。

 ドイツにとって中国は最大の貿易国です。貿易額の10%弱が対中貿易です。外相訪中は独中関係の強化をめざすものでした。

 中国のウクライナ戦争停戦の動きに基本的に賛同する意思表示をしたことは、独仏が米国から距離をとり戦争介入から引きあげはじめたということです。

 これから東西の各国政府が新しい統治秩序を自国に有利に構築するための動きが活発化するでしょう。