[1290]ウクライナ復興支援会議

 戦争は膠着しています。中国やアフリカ諸国が停戦に向けて動いています。7月のNATO首脳会議で今後のウクライナへの支援のあり方が議論されることになっていますが、それに先立ち復興支援会議がロンドンで行われました。NATO諸国は終戦後に向けて動き始めたといっていいでしょう。

東京新聞を引用します。

ウクライナ支援8兆5800億円 復興会議「ロシア打ち負かす」

2023年6月23日 09時40分 (共同通信

 

【ロンドン共同】ロシアによる侵攻で甚大な被害を受けるウクライナへの支援を話し合う「ウクライナ復興会議」はロンドンで2日間の日程を終え、22日閉幕した。ウクライナのシュミハリ首相とクレバリー英外相は、支援国や機関が新たに総額600億ドル(約8兆5800億円)を拠出することで合意したとする共同議長声明を発表した。

 声明は「復興と改革を支援することでウクライナの潜在力を引き出し、ロシアを打ち負かす」と強調した。シュミハリ氏は記者会見し、復興会議を通して迅速な復興に今年必要とする65億ドルの支援を受け取れるとの見通しを明らかにした。

 会議は民間企業の参画の重要性も指摘。日本を含む42カ国の計500近くの企業が復興や再建を支援するとの意向を示した。

 EUは融資を含め4年間で最大500億ユーロ(約7兆8300億円)を支援する方針。英国は27年までの30億ドル分の融資保証を表明。米国は13億ドル、スイスも27年までに15億スイスフラン(約2400億円)の追加支援をそれぞれ発表した。

 東京新聞以上

 産経新聞によれば、林芳正外相は21日のウクライナ復興会議での演説で、ウクライナ南部ヘルソン州カホフカ水力発電所のダム決壊で洪水被害を受けた住民への緊急人道支援として、500万ドル(約7億円)の支援を決定したと述べました。また、国際協力機構(JICA)などを通じ、浄水装置約160台、発電機約530台、建機約30台などを提供する方針を表明した。 林氏は演説後、シュミハリ氏と会談し、国際機関を通じて排水ポンプ約30台、ポリタンク4000個、大型水槽約20個などを供与する考えも伝えました。 

 

 復興支援会議はイギリスとウクライナ政府が共同主催しました。戦後のための支援という意味と、今の戦局のなかで出始めているNATO諸国の支援縮小の動きにくさびを打つという意味もあると思われます。

 戦後の復興事業に38ヵ国400を越える企業が関心を示しています。(英スナク首相発言)企業は復興を名分として大きな収益をあげることができます。

 破壊に加担した諸国家と資本家階級が、破壊されたウクライナのハードの修復に群がるというパラドックス

 悲惨な現実をうみだした原因は抉り出さなければならない。