[1310]ABCーMARTで労働組合結成

 

 靴のABCーMARTで働く千葉の女性(47)が昨年末、店長から時給1030円から1010円への賃下げを通告されました。曖昧な説明と物価高のなかでの賃下げに「非正規をバカにした対応」と怒り、一人で個人加盟の労働組合に加入し、団体交渉を通じて会社に賃下げを撤回させました。

 この方は自分の賃下げを撤回させるだけでなく、パート労働者4000人の6%賃上げをかちとりました。15分のストライキも行い、他の店のパート労働者も一人が組合に加入して3回の団交を行い全従業員の賃上げをかちとりました。

 しかし、闘いに参加する人は一人だけでした。東京新聞によれば「仕事量が増える」という否定的な意見もあり、闘う女性は同僚から「距離をとられている」と感じていると言われています。

 私は20年前に同僚と共に職場のなかに労働組合をつくって、賃金をはじめ労働条件の改善を行ってきました。組合結成当初は労組員にたいする会社側の嫌がらせがあり、非組合従業員は会社経営者に睨まれないように組合員から距離をとる人もいました。それは避けられないことでもあります。広報活動を地道に行うことと非組合員にねばり強く語りかけることによって組合員から距離をとる人は減り、むしろ期待する人が増えてきました。

 ところが組合に期待することと組合に加入することには断絶があり、その壁をのりこえるために苦労しています。

 ABCーMARTの組合も同じような苦労をされています。団交を通じて店舗の倉庫の電気をつけるなどの職場環境の改善を積み重ねているとのこと。「会社を良くするための話し合いを続けたい」といいます。

 共に働く同僚と職場の労働環境・賃金などの労働条件を変えていくために、みんなで考えた具体的な要求を会社に認めさせていく実践を通じて労働者の団結はつくられていくのだと思います。

 へこたれず、頑張ろう❗️