[1429]芳野連合会長発言はセクト主義

 連合芳野会長が立憲民主党の泉代表に共産党の支援をうけた候補者を連合は推薦できないと強く批判しました。

朝日新聞は次のように伝えています。

 

連合・芳野会長、立憲と共産の接近にクギ 「組織内の不安解消を」 11/9(木) 18:00

 立憲民主党泉健太代表と連合の芳野友子会長は9日午前、東京・永田町の立憲民主党本部で会談した。芳野氏は連合の次期衆院選の基本方針に、「議会制民主主義や資本主義とは異なる社会の実現を掲げる政党から支援を受ける候補者は推薦できない」と明記することを伝え、立憲と共産党の接近に改めてクギを刺した。 

 芳野氏は会談の冒頭、「10月23日の記事で、多くの不安の声が寄せられた。このままでは職場で(選挙での)支援のお願いをするのが非常に難しいという意見もある」と述べた。臨時国会冒頭の10月23日、泉氏が共産の志位和夫委員長と国会内で面会した際、志位氏が「立憲と次期衆院選での連携で合意した」と発表し、これが一部で報道されたことを踏まえたものだ。芳野氏は「懸念解消の意味も含め、代表から明確な発信をお願いしたい」と語った。 会談後、泉氏は記者団に対し、志位氏と会ったのは「あいさつ回り」だったと改めて強調。そのうえで、連合の次期衆院選に向けた基本方針については、「十分理解して認識を共有し、党内でも共有する」と述べた。(松井望美)

以上引用

 芳野連合会長は、議会制民主主義や資本主義とは異なる社会の実現を掲げる政党と選挙共闘する立民党候補は推薦から外すといいますが、衆院選は資本主義を否定するかどうかをめぐる選挙ではありません。こんなことを言うなら、連合は衆院選で資本主義に賛成するか否かを問うことになります。

 共産党の実践を批判するのは自由ですが特定のイデオロギーをもつがゆえに排除するという発言は大衆団体の指導者としては失格です。個人として「反共」思想を持つのは自由です。しかし大衆組織の方針に自分の考え方=反共イデオロギーを直接持ちこみそれを基準にして特定の党派、個人との課題レベルの共闘•支援関係を排除するのはセクト主義です。

 私は日本共産党の議会主義は反対です。だから批判はしますが、特定の課題をめぐっては共産党員でもある組合員と共同行動することは必要だと思っています。