[1108]「反撃能力に反対」ではなく、「賛同できない」と言う立憲民主党

 20日立憲民主党は、政府が新たに保有することにした「反撃能力=敵基地攻撃能力」について、「賛同できない」という表現で意見を表明しました。具体的には、「反撃能力」について、「先制攻撃となるリスクが大きい」と指摘しながらも、他方では、自国防衛のための「ミサイル能力の向上は必要」との方針も決めました。

 とりまとめを主導した玄葉「ネクスト外相・安保相」は、「それぞれ我慢することもあるだろうが、成熟した責任政党になる一つのステップ」と語っています。

 

 これを聞いて私は、政府が戦後安保政策の転換を策す今この時に、はっきり反撃能力の保有反対と言えない立憲民主党は国民民主党の後を追って翼賛政党化のターニングポイントに立っていると言わざるをえません。「成熟した責任政党になる」と言うのはあえて流れに逆らわないということを意味しているのです。戦争の予兆は反対政党の骨抜き化•無力化の中に現れます。

 立憲民主党の玄葉「ネクスト外務・安保相」は「必ずしも、いわゆる反撃能力の保有、行使一般について否定しているというものではございません。専守防衛に適応すれば認めていくし、そうでなければ認めない。それ以上でも、それ以下でも現時点でないということです。」と賛同できない言い訳をしています。

 しかし、反撃能力は一般的な意味で言われているのではありません。そして今の国際的緊張関係の中では、「専守防衛に適応した反撃能力」というのは言語矛盾に等しいのです。ウクライナ戦争の今を見ればそれは明らかです。

 ともかく立憲民主党はズルズルと軍備増強への協力勢力に組みこまれつつあります。