[1365]岸田首相、中国李強と立ち話したけれど

 岸田首相は6日、訪問先のインドネシアジャカルタで中国の李強首相と15分間の立ち話をしました。立ち話は、東南アジア諸国連合日中韓3カ国(ASEANプラス3)首脳会議開始前、昼食中だった岸田首相が李強首相の会場に入りを聞いて食事を中断して急遽行ったといいます。処理水放出の安全性を訴え、水産物の禁輸をやめてほしいと伝えたと報道されています。

 新華社通信によると、李首相はASEANプラス3首脳会議で、処理水放出について「核汚染水の処理は世界の海洋生態環境と人々の健康に関わる」と指摘。日本に対し「国際的な義務を誠実に履行し、近隣諸国らと十分に協議し、責任持って汚染水を処理すべきだ」と求めたといいます。 放出に理解を求める日本側の呼びかけに中国側が応じる様子はなく、むしろ反発したようです。

 中国も原発から発生するトリチウム水を放出していますが、それは不問にして福島原発の処理汚染水の放出に反対しています。中国は今経済危機にあり若者の失業率は20%を超えています。習近平は国民の目を外に向けようとしていますが、日本政府の強引な姿勢に中国の権力者として反発し警戒してもいると思われます。

 岸田首相のトリチウム水放水は大きな政治問題へと転化しています。ジャーナリスト・櫻井よしこ氏が前面に出て「日本の魚を食べて中国に勝とう」と呼びかけているそうです。好戦的な機運に注意しなければなりません。